浄水型ウォーターサーバーは水道水があれば利用できる便利さが魅力ですが、その「安全性」について気になる方も多いのではないでしょうか?
この記事では「浄水性能はどれくらい高いのか」「細菌やウイルスのリスクはないのか」「メンテナンスは必要なのか」など、浄水型ウォーターサーバーを安心して利用するために知っておきたいポイントを徹底解説します。
浄水型ウォーターサーバーの導入を検討している方や、既に利用している方にとっても参考になる内容ですので、ぜひ参考にしてください。
浄水型ウォーターサーバーの基本的な仕組み
浄水型ウォーターサーバーは、水道水を専用の浄水フィルターに通して不純物や雑菌を除去し、飲料に適した水を出水できるウォーターサーバーです。
ここでは「宅配水型ウォーターサーバーとの仕組みの違い」や「浄水型ウォーターサーバーの利便性・特徴」を解説します。
宅配水型ウォーターサーバーとの仕組みの違い
宅配水型ウォーターサーバーは、毎月定期配送される水ボトル(ミネラルウォーターや天然水など)を、サーバーに装着して使用します。元々飲用水として整えられた水を、ウォーターサーバーから出水するというのが宅配水型ウォーターサーバーの仕組みです。
一方で、浄水型ウォーターサーバーは水道水をウォーターサーバーに補充して使用します。高性能な浄水フィルターで補充された水道水から不純物を取り除く仕組みがあり、常に安全で清潔な水を飲めるように設計されています。
浄水型ウォーターサーバーの利便性・特徴
浄水型ウォーターサーバーの利便性は、水ボトル交換が不要な点と、必要な時にすぐに新鮮な水を使用できる点にあります。
浄水フィルターの交換以外に大がかりなメンテナンスは必要なく、一般家庭やオフィスでも使いやすいという特徴があります。また、メーカーによってはコンパクトなモデルもあり、キッチンやデスクサイドなど限られたスペースでも利用可能です。
浄水型ウォーターサーバーの安全性は大丈夫?
浄水型ウォーターサーバーは水道水をろ過して使用するため、安全性が気になる方も多いでしょう。
浄水型ウォーターサーバーの安全性に納得するためには、浄水フィルターがどのような役割を担っているかを理解する必要があります。
浄水フィルターの種類と役割
浄水型ウォーターサーバーに塔載されている浄水フィルターはメーカーによって異なります。
浄水フィルターにも役割毎に様々な種類がありますが、基本的には以下のフィルターを複数組み合わせて水をろ過しています。
フィルターの種類 | フィルターの役割 |
活性炭フィルター | 水道水に含まれる塩素、カビ臭、異臭、農薬などの有害物質を吸着し、味やにおいを改善。活性炭は細かい孔が多く、臭いや化学物質を効果的に除去できるため、飲みやすい水を提供するために重要。 |
セディメントフィルター | 砂やさび、土などの比較的大きな異物や不純物を除去。ろ過の第一段階として使用されることが多く、水の透明度を高め、他のフィルターへの負担を軽減する。 |
中空糸膜フィルター | 細菌、ウイルス、微小な不純物をろ過し、衛生的で安全な水を提供。ろ過精度が非常に高く、0.1ミクロン程度の細かい粒子まで除去可能。水質のクリアさと安全性を保つために有効です。 |
逆浸透膜(RO)フィルター | ウイルスや放射性物質、溶解性の不純物なども除去し、純水に近い水を生成。一般的な浄水よりも高精度なろ過が可能で、0.0001ミクロンレベルの不純物も除去。水のミネラル分まで除去するため、ミネラルが必要な場合は別途添加されることもある。 |
静電吸着フィルター | 静電気の力で水中の微細な粒子や細菌、ウイルスを吸着して除去。非常に細かい不純物も取り除くことが可能。微細な粒子やバクテリアを効果的に除去し、高いろ過精度を実現する。 |
イオン交換樹脂フィルター | カルシウムやマグネシウムなどの硬度成分を除去し、軟水化。硬水を軟水に変えるため、口当たりが柔らかくなり、調理や飲用に適した水に改善。 |
前提として、セディメントフィルターはすべての浄水型ウォーターサーバーに塔載されていると考えて間違いなく、組み合わせのフィルターがメーカーによって異なります。
基本的に高性能フィルターと言われるのは中空糸膜フィルター、逆浸透膜フィルター、静電吸着フィルターが搭載されているフィルターと言われています。
メンテナンスと衛生管理の重要性
水道水の浄水性能については、浄水フィルターの役割からも安全であることがわかりました。しかし、それはあくまで水道水を安全にろ過できるという証明にしかなりません。
浄水型ウォーターサーバーを安全に利用するためには、定期的なフィルター交換とサーバー本体のメンテナンスが欠かせません。
浄水フィルターには浄水可能な水量が決まっているため、フィルターをずっと交換しないでいると浄水機能が低下し、細菌や不純物の除去能力も下がります。
また、サーバー本体も清掃しないまま放置していると、せっかくキレイに浄水された水も、出水するまでに不衛生な状態になってしまいます。
各メーカー毎に、フィルター交換の時期(6ヵ月~12ヶ月に1度)や清掃スケジュールが公表されています。浄水型ウォーターサーバーを安全に使用するためには、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
浄水型ウォーターサーバのリスクと対策
浄水型ウォーターサーバーは浄水性能は十分備えているため、後は適切なメンテナンスを行うことで安全に使用できると解説しました。
しかし、それでも本当に大丈夫か不安な方もいるでしょう。ここでは、浄水型ウォーターサーバーの使用で考えられるリスクや対策ポイントを紹介します。
細菌やウイルスのリスク
浄水型ウォーターサーバーで最も懸念されるリスクは、細菌やウイルスが除去できているかどうかではないでしょうか?
結論からお伝えすると、この点については心配ありません。優れた浄水機能を持つフィルター(特に中空糸膜フィルターなど)であれば、ほとんどの細菌やウイルスは除去可能です。完全ではありませんが、身体に影響を及ぼすことはありません。
しかし、サーバー内部や貯水タンクに水が長時間放置されると、細菌やウイルスが繁殖する要因となります。これは浄水フィルターの性能ではなく、管理方法の問題なので、利用する際は定期的に水の入れ替えや清掃を行うようにしましょう。
正しい設置場所と衛生管理のポイント
サーバーの設置場所も、安全性に影響します。例えば、直射日光の当たる場所や高温多湿の環境は、細菌やウイルスの繁殖を促進させてしまう可能性があります。そのため、サーバーの設置場所は通気性が良く、直射日光を避けた環境が理想的です。
また、ウォーターサーバーの給水口や蛇口部分も定期的に清掃することで、雑菌の繁殖を抑えることができます。
浄水型ウォーターサーバーの安全性に関する結論
浄水型ウォーターサーバーは高性能な浄水フィルターを塔載しているため、浄水能力は申し分ない。適切なメンテナンスを行うことで、安全に使用することができる。
ただし、適切なメンテナンスを行わないと、細菌やウイルスが繁殖するリスクがあるので注意。
安全性を重視した浄水型ウォーターサーバーを選ぶポイント
ここでは、安全性を重視した浄水型ウォーターサーバーを選ぶポイントについて解説します。
見るべきポイントは「浄水フィルターの性能」「JIS規格に適合しているか」「PSEマークを取得しているか」の3点です。
浄水フィルターの性能
浄水フィルターの性能は、浄水型ウォーターサーバーの安全性を見る上で、最も重要な要素です。フィルターの種類、ろ過精度、複数のフィルターを備えた製品を選ぶことで、より高精度かつ安全性の高い浄水性能を期待できます。
ちなみに、当サイトでは「中空糸膜」「逆浸透膜(RO)」「静電吸着」の3種類の内、1種類だけでも備えているフィルターであれば高性能なフィルターと考えているので、ぜひ参考にしてください。
ただし、水道水は地域によって水質が異なります。本来は環境や水質に合ったフィルターを選ぶことが重要なので、より細かい点まで気になる場合は水質検査などをして確認する必要があるでしょう
JIS規格に適合しているか
JIS規格とは、日本国内で使用される製品・サービスに関する標準を定めた品質基準です。例えば、浄水機能がJIS規格に適合している場合、一定の基準を満たしていることが保証されるため、そのサーバーの信頼性や安全性が確保されます。
ただし、現在浄水型ウォーターサーバーを提供しているメーカーに、JIS規格に適合していないメーカーは存在しません。そのため、JIS規格に適合していないメーカーでうっかり契約してしまうことはないので安心してください。
PSEマークを取得しているか
PSEマークとは、日本の法律に基づいて、電気製品が安全基準を満たしていることを示す認証マークです。消費者が製品を購入する際に、安全性が確認された製品であることを保証するために重要視されます。
ちなみに、PSEマークについてもほとんどの浄水型ウォーターサーバーメーカーが取得済です。一例をあげると下記のメーカーはPSEマークの取得が確認できています。
もちろん上記4メーカーについては、安全性に重視した3つのポイントをすべて満たしているので、安全性の高い浄水型ウォーターサーバーで契約したい方は、ぜひ契約を検討してみてください。